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ラストハラヴェンと日にち薬というもの

最後のハラヴェンの投与(4クール目の2回目、というより8回目と数えたほうがしっくりくる)。
事前の血液検査で白血球が少し少なめと出たけれど、手術の日程が決まっているので延期は無し。
(骨髄抑制からの回復期間を長く取る方を優先)
白血球がより少なくなるから発熱や感染症には気をつけてね、と念を押される。
そうね、ここ何回かはあまり「イベント」が出なかったので少し油断しがちだったから気を付けよう。

私はCVポートから点滴を行っているのだけれど、カテーテルの角度の問題なのか時々極端に点滴の落ちが悪い。
なのでいつも私のためだけに天井のカーテンレールにS字フックが取り付けられて、点滴の落ちが悪いと確認されるや否やNsが薬の袋を天井から吊り下げる。
ハラヴェンは点滴に要する時間も重要なので、今回は早々に天井からの投与になる。
なるべく短時間のほうが副作用が出にくいんだって。
最後の投与で初めて知ったよ。





点滴後、ラストハラヴェンという事で最初に出た副作用の足首の水疱の記録のために写真を撮る事になる。
ドセタキセルの時のように化膿したりはしなかったけれど、直径1センチほどの水疱は破れた後は生傷状態が続いた。
傷に直接塗る薬なんて無くて、滅菌ガーゼにワセリンを塗ったものを当てて傷を保護するしかなかった。
抗がん剤を始めてから傷の治りは遅くなっているのでとにかく傷が塞がらないし、皮膚が再生されない。
ドセタキセルの時にNsに「これは日にち薬しかないから・・・」と言われて途方に暮れたっけ。
結局一か月半ほどで傷は塞がって、それ以上の皮膚トラブルは出なかったけれど、ドセタキセルの副作用の皮膚炎の影響はまだ残っていて、くるぶしから先の皮膚は赤黒く変色しているし、傷跡も残っている。

靴下を脱いで写真撮影開始。
Nsが「ずいぶんというか、めちゃくちゃ良くなってますよ」とびっくりする。
「皮膚もきれいになっているし、ツヤや柔らかさが違うし、浮腫みも取れて足の細さが全然違うし」
そう言いながら2か月ほど前の傷が治った頃の写真を見せてくれる。
うわ、汚い!
思わず声が出るほどボロボロの足がそこに。
毎日毎日見ていると良くなっている気が全然しなかったのだけど、こうやって一歩退いた目で見ると違いが一目瞭然。
少しずつだけどちゃんと良くなっている。
ああ、日にち薬ってこういうことなんだ、と実感する。

日にち薬といえば、今回の診察時にDrに「爪がきれいになりましたね」と言われた(わざわざ見せたりはしていない)
FECとドセのせいでガタガタボロボロになった爪。
今はまだ薄くて割れやすいけれど、ちゃんと伸びたし、色だってずいぶんきれいになっている。
そりゃあ健康な頃に比べたら全然だけど、もう二度と元に戻る事なんてないんじゃないか?と毎日バンドエイドを泣きそうになりながら巻いていた頃を思えば。

少しずつだけど、全部は無理かもしれないけれど、ちゃんと取り戻せる。


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by tamagoneko-ei | 2019-10-20 14:37 | 抗がん剤治療 | Comments(0)

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